ある所に、ロボット研究者のリトル・イーモン博士とイワン・ワルナッチ博士がいた。ところがある日、ワルナッチは研究所の7体の戦闘用ロボットとともに姿を消してしまう。その後、ワルナッチはTV放送を通じて全世界に宣戦布告、世界侵略に乗り出す。
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イーモンは最後の望みをかけ、カンサイへ修行に出ていたお笑いロボットの『スカポン』を研究所に呼び戻し、戦闘用ロボットに改造するのだった。
ゲーム内容
ロボット同士が戦う対戦型格闘ゲームで、上記の物語に沿って味方ロボット(イーロボ)を操作し敵ロボット(ワルロボ)を倒していく「クエストモード」と、物語に関係なく自由にキャラクターを選んで遊べる「対戦モード」が用意されている。
クエストモードは一人プレイ専用。1ステージにつき8体(最初のステージのみ7体)のワルロボが存在し、これらを全て倒すとボス戦となり、ボスを倒せばステージクリア。計4ステージをクリアすればエンディングが流れ、ゲーム終了となる。なおバッテリーバックアップ機能が搭載されており、ゲームの進行状況はワルロボを1体倒す度に自動的に記録される。
イーロボは合計8体で、どのイーロボでどのワルロボと戦うかは自由に選択できる。ただし最初のステージではイーロボは1体(スカポン)のみであり、ワルロボを倒すごとに各ワルロボがイーロボへと再改造され使用可能となる演出が挿入される。なお、最初のステージをプレイできるのはゲーム初プレイ時のみで、一度クリアした後は2ステージ目以降のステージしかプレイできない。(ちなみにオプション画面からゲームデータをリセットすることができる)
ステージボスを倒した後に、各ワルロボを倒した最後の1撃の映像が順にプレイバックされる演出がある。これのために、なるべく格好良い倒し方を狙ったり、決め技を統一したりといったユーザーこだわりの遊び方が生まれた。
一度全ステージをクリアすると、好きなステージを選んで遊べるようになる。(ただし、複数ステージを交互にプレイしたりすると、ボスを倒した後のプレイバックでキャラクターが間違って表示されるバグあり)
対戦モードは「1Pvs2P(プレイヤー同士)」「1PvsCOM(プレイヤー対コンピュータ)」「COMvsCOM(コンピュータ同士)」の3種類があり、練習やコンピュータの思考パターンの観察も可能。同じロボット同士の対戦、いわゆる同キャラ戦もできる。いずれも初期状態ではイーロボ8体しか使えないが、ある条件を満たすと使用できるロボットが追加される。(後述)
対戦時のルール
対戦は1対1。両キャラクターはヒットポイントメータ(いわゆる体力ゲージ)1本とハート2つを持つ。相手の攻撃を受けるとヒットポイントメータが減少、ゼロになると「ダウン(一般的な格闘ゲームのKOに相当する)」を取られ、ハートが1つ減り、メータが全回復する。このとき、相手をダウンさせた方のキャラクターはメータが少し回復する。ハートの無い状態でメータがゼロになった方が負けとなり、そこで対戦が終了する。 なお他の対戦型格闘ゲームと同様、両者の攻撃が同時にヒットすることもあり、これにより両者同時にメータがゼロになってダブルダウンという状況も発生する。両者ともハートが無い状態でそうなると「アイウチ(相討ち)」となり、対戦のやり直しとなる。対戦フィールドは左右に無限にスクロールする為、画面端に追いつめて飛び道具を連発する戦法(俗にいう「トリカゴ」)は取れなくなっている。
短時間に連続してダメージ(キャラによって異なるが、だいたいメータ半分程度)を食らうと、キャラクターの頭部が地面に落ちてしばらく操作不能になる。(『ストリートファイターII』でいうピヨリ)
必殺技
各キャラクターは「パンチ」「強パンチ」「キック」「足払い」「ジャンプ」「ガード」といった基本動作に加えて、4つ(一部例外あり)の必殺技を持っていて、コマンド入力によって出すことができる(この作品では投げ技も必殺技に含まれる)。なおこのゲームのコマンドにはナナメ入力は無く、他の格闘ゲームとは異なりファミコンの十字キーでも必殺技を出しやすい仕様となっている。 また、ナナメ入力をすることで2つ分のキーを押したと認識されるので、逆にコマンドの省略をする事も可能である。
いくつかのキャラクターの必殺技は、操作説明には無いコマンド入力による、間合い、軌道、威力などが異なるバリエーションを持つ。こういった隠し技を見つけることもユーザー間での楽しみの一つであった。
ゲーム難易度
クエストモードの難易度にはノーマルとハードがあり、ハードをクリアすると、新たにスペシャルというモードがプレイできるようになる。スペシャルモードでは敵キャラクターも隠し技を使ってくるなど明らかにCPUの思考パターンが変わっていて、より難しくなっている。
ハードをクリアすると、二人対戦モードでボス以外のワルロボを使用可能になる。スペシャルをクリアすると、ボスキャラクターも使用可能になる。
ギミック
このゲームの最大の特徴は、キャラクターの表現方法である。ファミリーコンピュータの性能では、新鋭ハードのように『ストリートファイターII』のような大型のキャラクターをアニメーションさせることは不可能であった。本作では、頭部や胴体、手足といった体のパーツが分離して宙に浮いているロボットという設定によって大型キャラクターを表現している。
それぞれの分離したパーツ(スプライト)を動かし、アニメーションさせるという手法によって、ファミコンでありながら、それまでの対戦型格闘ゲームにはなかった滑らかな動きをキャラクターに与え、他ハードのゲームに見劣りしないものにさせている。また、各パーツが分離しているために、各キャラクターに要する絵数も少なく、合計36体という豊富なキャラクター数を実現させている。
マニュアル(チュートリアル)
本作のもう一つの特徴として、マニュアルというチュートリアルモードの存在が挙げられる。キャラクター選択画面で使用キャラクターを選択した後に「マニュアル」という項目を選択すると、操作練習のための画面に入る。
このモードはソウサモードとデモモードに分かれる。
ソウサモードは対戦画面に似ているが、敵キャラクターは攻撃してこず、また体力などの制限も無いため、プレイヤーは自キャラクターの操作の練習に専念できる。また、各技(基本技・必殺技含む)が相手にヒットした場合に与えるダメージのポイントを知ることが出来る。(ちなみに敵キャラを?コントローラーで操作できる。)
デモモードでは必殺技の出し方(コマンド入力)を解説と操作デモ付きで確認できる。
画面上部にはコントローラの絵が表示され、自分の入力操作が確認できるようになっている。
現在でこそ(家庭用)対戦型格闘ゲームでの練習モードはあたりまえであるが、練習専用のモードがある対戦格闘ゲームは本作が最初である。
キャラクター
キャラクターは総勢36体。ただし、ラストステージの8体はイーロボの強化版(若干異なる)のようなキャラクターであるため、バリエーションとしては28と数えることが出来る。
各キャラクターにはそれぞれ個性がある。必殺技の一つ一つに分けてみれば類似したものも多く、「個性がありそうで個性が無い」と評されることもあるが、キャラクターとしてみた場合には使い勝手が異なり、バリエーション豊かである。
キャラクターは全てロボットであり、身体の各パーツは分離している。基本的に頭部、胴体、右手、左手、右足、左足の6パーツからなるが、キャラによってはビット、アーム、膝パットのようなパーツが付属する。
デザイン的にも、ロボットアクションゲームなどにありがちな、安易に大河原邦男やカトキハジメ的なデザインに嵌るといった現象もなく、独特の世界観を出している。
カラーリングは1Pと2Pによって異なるが、他の格闘ゲームとは違い1P側で2Pカラー、及びその逆を選択することはできない。
ステージ1(イーロボ)
スカポン以外は一度倒して仲間にする必要がある(対戦モードではクエストの進行状況に関係なく、8体とも最初から使える)。一度クリアーすれば、戦闘イベントは無くなっている。
スカポン
必殺技:コンナンイラヘン、トンデケー、スカポンナゲ、ローリングスカ
主人公。クエストモードでも最初から使用可能。お笑いロボットを戦闘用に改造されている。
楕円を組み合わせたようなフォルムに、目が点(1ドット)のシンプルなデザイン(オープニングデモにて開発中は凛々しい目つきをしていたことがわかる。ちなみにこちらのバージョンはネット上では「男前スカポン」とも呼ばれる)。ピンク色(2Pカラーは黄色)をしている。
歩行速度が遅いが、強パンチの間合いが広く、遠距離技も多い。
隠し技のバリエーションが全キャラ中で最も多い。「ローリングスカ」のバリエーションのうちの1種はスカポンが輝く演出つきで、ゲーム中3位の威力。(最強はスカポカーンの同種技だが、輝く演出は無い)
必殺技の「コンナンイラヘン」は一見すると性能が悪く、皮肉の効いた名前だが、出がかりの威力は申し分ない。
ホノオ
必殺技:ファイアーフレア、ファイアーウェーブ、クウチュウセオイナゲ、ファイアーボール
名前どおり、炎をモチーフにしたデザイン。
突進技、飛び道具などバランスが取れていて使い勝手が良い。
タイガー
必殺技:ダッシュアッパー、フライングニーキック、スープレックス、イーグルキック
キックボクサーのようなデザイン(構えはムエタイに近いが、肘パーツは無い)。膝パットがある。移動速度の遅さを空中戦用の技でカバーするタイプ。
「ダッシュアッパー」は間合いの取り方が独特で、外すと大きな隙が生まれる。その分威力は高い。
ネオ
必殺技:ネオカイテンアッパー、ウェーブショット、ネオスープレックス、レンダキック
最新のコンピュータロボットという設定。頭上に光の玉が2つ浮いている新世代的なデザイン。
接近・中距離戦を得意とし、遠距離もこなすオールラウンダー。アッパーのバリエーションが多彩。
センジュ
必殺技:レンダパンチ、ドリルアタック、クビナゲ、フライングドリル
頭上にドリルがある。また、頭部の形状がファミコンロボに似ている。
通常攻撃のスキルは高いが、反面、必殺技の使い勝手がやや悪く、バランスは良くない。
サスケ
必殺技:クウチュウナゲ、カギヅメ、トモエナゲ、スライディング
忍者をモチーフにしたデザイン。
歩行速度が速い。だが、比較的に攻撃力は低い。
投げ技の間合いが圧倒的に広い。特にジャンプ中の「クウチュウナゲ」は、ほとんど画面一杯に間合いがある。
アイ
必殺技:アイアストロン、アイコプター、アイスープレックス、カッターキック
名前どおり、大きな一つ目を持つデザイン。トリッキーな攻撃法を持つ。
ヒットポイントを消費する無敵技「アイアストロン」を持つ。しかし、相手の必殺技発動による無敵時間や当り判定などによっては押し負けるので必ずしも無敵というわけではない。
ジャイアント
必殺技:ヘッドバット、ダッシュストレート、パワーボム、クエイクウェーブ
岩のような頭をしている。
歩行速度が遅いが、攻撃の威力が全体的に高い。特に投げ技の変化版は強力。
「ダッシュストレート」が足の遅さをカバーしている。
ステージ2
ステージ2以降は倒しても仲間に出来ない。
ザコ
必殺技:タメパンチ、タメキック、シンクウタメパンチ、シンクウタメキック
必殺技が全てタメ技で当たれば強力だが、発動モーションも長くかえって弱点になっている。変化版はさらに前進するが、やはり非常に使いにくい。さらに投げ技も無い。
歩行速度だけは速いので、間合いをつかめるかが全て。練習モードの実験台としても登場する。
ボコボコ
必殺技:ハチャメチャ、グルグルスロー、ボコボコナゲ、ハリケーンボコボコ
必殺技の使い勝手が良いが、威力はとても低い。さらに気絶耐久値は、スーパーザコと並び最弱で、どちらかというとザコよりも弱い。
ジオ
必殺技:ジオクラッシュ、ジオウェーブ、スープレックス、ジェットストリーム
ネオ、ネイが戦闘用になったような姿。同じような技が多いが、空中からの必殺技も存在する。
バランスは良いのだが攻撃力に欠け、必殺技は少々癖の有る動きをする。
ガラック
必殺技:リバースキック、ガラックアタック、ガラックスロー、シャカシャカキック
蟹のような変則的な姿をしている。
攻撃力は低いが、実は難易度こそ高いもののハメ技が存在する。
オールド
必殺技:アタックワン、アタックツー、アタックスリー、アタックフォー
名前どおり、土木作業車のような、旧世代的ロボットなデザイン。必殺技は4つのパターン攻撃だが投げ技は存在しない。
人型ロボットに至る途中に建設機械があるという設定は、ガンダムやパトレイバーなどを意識したと思われる。
ジボル
必殺技:スクリューパンチ、アームバルカン、ジボルナゲ、サンダーアーム
背が低く、アームが長い変則的な姿。肘パーツがあり、胴体に顔がついている。
移動はかなりノロいが、攻撃力が高い。また必殺技はもとよりジャンプパンチや投げの間合いが異常に広く、 ステージ2には不釣り合いなほどの強敵。
別名、初心者キラー。
ジェル
必殺技:ドロロンパ、ジェルキック、ジェルスロー、ジェルツイスター
半透明の雫のようなデザイン。
一定時間、姿が消える(画面に表示されなくなる)「ドロロンパ」という技を持つ。対人戦では効果があるが、対CPU戦でドロロンパを使っても全く無意味。